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国崎信江さん
達人  国崎信江さん(危機管理アドバイザー)
マンション
暮らしの
地震対策
3月11日の東日本大震災は東北地方を中心に大きな被害をもたらしました。その爪痕は大きく、いまも避難生活を強いられている方々がいらっしゃいます。本誌アンケートハガキでは、震災を機会に防災について取り上げて欲しいという声をたくさんいただいています。そこで今回は、マンションにおける防災対策について危機管理アドバイザーの国崎信江さんにお話をうかがい、地震に対する備えや、避難行動など、マンションならではのポイントを教えていただきました。
マンションの上層階では机やテーブルの下には隠れず固定されたものにつかまる

─マンション暮らしの防災対策をお聞きしたいのですが、まず東日本大震災とはどのような特徴だったのでしょうか。
国崎今回の震災は「長周期地震動」という長い周期で揺れる震動でしたので、マンションのような高層建築物の上層階ほど大きく揺れました。建物自体には大きな破損は少なかったようですが、部屋の中ではタンス、食器棚、戸棚などが倒れてケガをされた方がいたそうです。
─同じような長周期地震動の場合、どのような対応をすればよいのでしょうか。
国崎地震の時はすぐに机やテーブルの下に隠れるようにと言われていますが、それは戸建住宅の場合です。長周期地震動の場合はマンションの上層階では固定されたものにつかまり、揺れに対して自分の身を守ります。机やテーブルの下ですと、机やテーブル自体が動いてしまい、むしろ危険にさらされることもあります。戸建住宅とマンションでは地震での対応も異なってきます。
─では、マンションの場合、どのような対策と準備をすればよいのでしょうか。
国崎大きな揺れから身を守るため手すりを取り付けるのが有効です。例えばリビングのような広い場所なら床と天井をつなぐような縦方向に手すりがあると、大人も子どもも身長に関わらず同じ手すりを使えます。家具のない廊下なら手すりは横方向に設置します。補強板を使ってしっかりと手すりを取り付けましょう。家具が倒れないように固定することも重要です。家具を固定する器具は市販でも数多く売られているので利用しましょう。また家具を選ぶ時も重たいものは避け、高さも天井近くまでの高さで倒れにくいものがよいです。でも何より、「家の中の物を少なくする」というのが防災においては重要です。

マンションから慌てて飛び出すと危険なことも

─マンションで地震に遭った後の対応について教えてください。
国崎地震の後は裸足で移動しないことです。室内でもガラスや食器の割れた破片が落ちていることがあるので、日頃からスリッパ、室内履きを用意しておきましょう。地震の後にまず行うのは室内の安全確認です。物が倒れていないか、出火していないか、家に居る家族は無事なのか、落ち着いて状況を把握します。
市販されている地震マニュアルには、地震後は余震に備えて外に退避するような記述がありますが、これは戸建住宅の場合です。戸建住宅は倒壊を避けるため退避の必要がありますが、マンションの場合は耐震基準もしっかりとしているので、いきなり建物が倒れることはほとんどありません。むしろ外壁のタイル、排水管、上層階のベランダに置かれたものなどが落下してくる可能性があるので、慌てて飛び出すことは危険です。ひと呼吸おいて、いま外に出ることが正しいのか、落ち着いて見極めましょう。管理室やマンション管理会社の指示を待って行動することも判断材料の一つです。


緊急地震速報をキャッチしたら緊急地震速報とは地震が発生した際に震源の近くで地震波(P波、初期微動)をキャッチして、強い揺れ(S波、主要動)が始まる前に、地震が来るのを知らせてくれる仕組みです。速報からあまり時間がありませんが、数十秒でも心構えや対応ができることもあります。
年中行事や
夏そのものを楽しむ

─東日本大震災の際、携帯電話、固定電話も繋がらずに家族の安否を心配された方がたくさんいましたが、災害時の連絡方法にはどのようなものがありますか。
国崎今回の震災では、災害用伝言ダイヤル「171」、携帯電話の災害用伝言板、インターネットが活用されました。特に「ツイッター」「フェイスブック」「ミクシィ」というウェブサイトで連絡を取り合えた方が多かったようです。事前に家族でツイッターのアカウントを用意して連絡がとれたご家族の話も聞いています。

災害時の連絡は遠方の親戚・知人を中継ポイントに

災害時は被災地域同士は電話がほとんど繋がりませんが、被災地と別の地域の間では比較的繋がりやすくなっています。東日本大震災では中部、近畿、北海道へは繋がりやすかったと聞きます。どなたか親戚や知人のお宅を決めて、その方を中継ポイントにして安否確認するという方法もあります。家族との連絡方法は何通りか決めて、家族全員で情報共有しましょう。地震はいつくるかわかりません。これを機に、ご家族で是非ご検討ください。

NTTの災害用伝言ダイヤル「171」NTTが大規模災害と判断した際に利用できます。固定電話・公衆電話・携帯電話・PHSから利用可能。メッセージの録音、家族からのメッセージを再生できます。メッセージは1件30秒までで48時間保存。最大10件まで伝言を残せます。※ ダイヤル式電話機の場合は電話番号を入力後、録音・再生が可能です。
マンションの自室で避難生活を送る際は水を流さない
─マンションで避難生活を送る場合はどのような準備があればよいのでしょうか。
国崎よくお風呂に水を貯めておくように言われていますが、これも戸建では有効ですが、マンションではNGです。水を貯めるだけならよいのですが、絶対に水を流してはいけません。外観はあまり被害を受けていないように見えても、排水管が壊れている場合があります。壊れた状態の排水管にそのまま水を流すと、下の階の住居に水漏れなどの被害をもたらしてしまいます。実際に阪神淡路大震災の時も、このようなケースが起こっていますので、排水管が破損されていないことを確認するまでは水を流さないでください。「ウエットタオル」「災害用トイレ」など、水を流さないで済ませられる物を用意しておきましょう。備蓄食料の目安ですが、家族が10日間過ごせる量を用意します。飲料水であれば1人あたり20リットル。1人が1日で2リットル消費する計算です。おすすめの保存容器が「メデタンク」という商品。光触媒の殺菌作用により、飲料水を常温で3年間保存できます。それから備えておきたい物として「掃除道具」があげられます。部屋の中に散らばった破片を片付けるホウキ、チリトリ、軍手、ガムテープ、そしてゴミを入れる袋。ガラス片などもあるので麻袋のような厚手の袋があると便利です。
─その他に事前に準備しておくことはありますか。
国崎マンションにはたくさんの人がいらっしゃいます。非常時にはお互いの助け合いが必要ですので、日頃から居住者同士のコミュニケーションを大切にしてください。また、できることであればマンションに防災エキスパートを育てて、マンション全体で対応できる体制づくりも考えた方がいいでしょう。
避難のために用意しておくもの
自室で避難生活をするために用意しておくもの
防災ベストをつくってみよう
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国崎信江(くにざき・のぶえ) 国崎信江(くにざき・のぶえ)

危機管理アドバイザー。防災対策、防犯対策など安全に関する情報提供を行う危機管理教育研究所の代表を務め、主婦・母親としての視点を交えたアドバイスを行う。著書「地震から子どもを守る50の方法」(ブロンズ新社)など多数。
危機管理教育研究所ホームページ
http://www.kunizakinobue.com/

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